1. 販売店でエアコンを購入する前に押さえておきたい知識

家庭用のエアコンの設置や交換を検討する際に、あらかじめ把握しておきたいポイントを紹介します。エアコン選びの参考になるので、販売店で購入する前にセルフチェックしてみましょう。

1-1 .ブレーカーをチェック

ブレーカーは、電気を安心して使うための安全装置のことです。住宅内の電気回路に異常が生じた場合に、電流を遮断する機能ももっています。ブレーカーの働きによって、感電や火災といった事故を防いでいます。エアコンを取り付ける際には、30A（アンペア）以上の電気容量が必要です。またブレーカーに赤・白・黒の3本の線が、引き込まれているかもチェックしましょう。条件を満たしていない場合には、取り付けられるエアコンが限定されるため、事前にチェックしておきましょう。

1-2 専用のコンセントがあるかをチェック

エアコンの設置位置の近くに、専用のコンセントがあるかを確認します。エアコンの設置が想定される場所の近くに、専用のコンセントが設けられていることも多いため、壁の高い位置をチェックしてみましょう。エアコン用のコンセントがない場合には、販売店で購入するタイミングにて増設工事が可能か確認してください。

1-3 .配管用の穴があるかをチェック

エアコンを設置する場所の近くに、配管を通すための穴があいているか確認しましょう。見て分かる位置に付いている場合もあるものの、エアコンで隠れる位置や、壁の中を通すような構造になっている「隠ぺい配管」の可能性もあります。配管用の穴がない場合は、設置業者に依頼してあけてもらいましょう。賃貸などで穴をあけるのが難しい場合は、窓用の取り付け材などを使うと壁を壊すことなく設置できることもあるので、相談してみてください。

1-4 .エアコンの設置環境をチェック

専用のコンセントが配置されている傍には、エアコンが設置できる十分なスペースの確保されている場合がほとんどです。それ以外の場所に設置する際には、エアコンの上部・側面に5cm以上のスペースが確保できるかチェックしておきましょう。十分なスペースがとれているか心配な場合には、販売店などに事前に相談してみるとよいでしょう。

2. 販売店で最適なエアコンを賢く選ぶために必要な知識とは

エアコンが設置する場所に合った大きさや、能力をもっているかをポイントに選ぶことが大切です。大型のエアコンを選べば冷暖房の効きがよくなるかというと、一概にそうとは言い切れません。正しい知識を備えて販売店へ行き、設置場所に合ったエアコンを購入しましょう。

2-1 .エアコンの能力が部屋の畳数と合っているか

設置する部屋の環境や大きさと、エアコンの能力が合っているかが最も重要な要素です。能力が見合わないエアコンを選んでしまうと、余計な電気代がかかるだけでなく、空調の効率も低下してしまいます。エアコンをスペックで選んだのに、なぜか効きが悪いときに考えられる原因は木造か鉄筋か、平屋かマンションかなどの違いがほとんどです。 木造の場合は、最大の畳数ほどの効きは期待できないため、気をつけて選びましょう。たとえばスペックに「10～15畳」と記載してあったとしても、木造の場合は「10畳」が畳数の目安になります。販売店でエアコンを購入する際には、住宅の構造も考慮に入れる必要があるでしょう。

2-2 .設置場所に必要な性能を選ぼう

冬場にエアコンの暖房を使う方は、暖房使用時の畳数の目安もチェックしましょう。エアコンは、冷房のイメージが強いため、冷房使用時の畳数の目安だけを気にされる方も多いのではないでしょうか。実は冷房と暖房では、能力が発揮される畳数に差があるので注意してください。暖房の場合は冷房よりも適用範囲が狭いことも多いので、購入前に確認しておきましょう。

3. 販売店で購入する際の注意点

前述のように、エアコンを販売店で購入する前に知っておきたいポイントは意外に多くあります。エアコンを設置する専門業者には、それ以上に高度な知識やスキルが求められるでしょう。もしエアコンの設置に関する適切な知識をもたない業者に、取り付け工事を依頼してしまったらどうなるのでしょうか。 第一に、設置場所に合わないエアコンの購入を勧められる可能性があります。部屋の環境に最適なエアコンの知識がないために、個別の事情よりも売れ筋だからといった適当な理由で、購入を勧められるかもしれません。第二に取り付け価格の安さを売りにしている販売店に多いのが、コスト削減によるずさんな工事です。安全性や丁寧さは二の次で、必要な工程を省略したり作業が楽な方法を優先したりする恐れもあります。正しい知識をもった専門業者に依頼することで、水漏れや故障の原因になるずさんな工事の被害は避けられるでしょう。

4. まとめ