エアコンフィルターの掃除はこまめにするべき?
エアコンフィルターの掃除はこまめにするべき?
暑い夏や寒い冬の強い味方といえばエアコンです。人によっては一年の半分以上稼働していることもあるエアコンですが、フィルター掃除を定期的に行った方が良いことはご存じでしょうか。エアコンの効きが弱くなってきてからすれば良いからと、フィルター掃除を後回しにしているとエアコンの効きだけでなくお財布的にも損をしてしまっていることも多くあります。そこで今回はエアコンのフィルター掃除の意味や適切な頻度についてお話します。
1. フィルター掃除を行う意味
フィルター掃除を行う必要性を理解するには、まずエアコンがどのような原理で室内を温めているのか、または冷やしているのかを知る必要があります。
1-1. エアコンの仕組みとフィルターの役割
みなさんが何気なく使っているエアコンが、具体的にどのような仕組みで動いているかご存じでしょうか。エアコンとは、室内機と室外機とのセットのことです。室内機の内部にある熱交換器で部屋の空気を冷やし、部屋の空気の熱を外に設置されている室外機から放出しています。室内機の内部で部屋の空気を冷やすためには、部屋の空気をいったん室内機の内部に取り込んだ後、部屋へ放出する必要があります。 その際の空気の取り込みと放出をクロスフローファンという円柱状のファンを使って行うのですが、部屋の中のほこりなどのゴミをそのまま室内機に取り込んでしまうと故障の原因となるでしょう。そこで室内機へのゴミの侵入を防いでくれるのがエアコンのフィルターというわけです。 そのためフィルターにほこりや汚れが付着していると部屋の空気を十分に室内機の内部に取り込こめず、部屋を冷やすのに多くの時間や電力が必要です。エアコンのフィルター掃除をしっかり行っていると、部屋を適温に保つまでの時間を短縮できるためCO2の排出を抑えられます。また、電力も低く抑えられます。エアコンのフィルター掃除をこまめに行うことはみなさんのお財布にも地球にも優しいエコなのです。
2. フィルター掃除の頻度
エアコンフィルターの掃除といえば、エアコンが活躍し始める夏や冬の初めごろに一度フィルター掃除をして、それっきりという人も多いでしょう。では、実際にフィルター掃除はどのくらいの頻度で行うのが良いのでしょうか。まず大前提として、フィルター掃除の具体的な頻度の目安についてはエアコンに付属している説明書に記載があります。まずは説明書に目を通しましょう。多くのメーカーは月に2回とある場合や、2週間に1回と記載されていることが多いでしょう。ただし、エアコンを設置している場所や住んでいる家族によっては前述の頻度よりも多くフィルター掃除を行う方が良い場合があります。
2-1. キッチン付近に設置されている場合
キッチンの近くにエアコンが設置されたい部屋の場合には部屋の空気と一緒に料理で発生する油を含んだ煙吸い込んでしまいフィルターに油が付着します。フィルターに油が付着した状態でエアコンが部屋の空気を取り込むとほこりがフィルターに付着しやすいためこまめな掃除が必要になります。
2-2. 喫煙者と同居している場合
家族に喫煙者がいる場合には、部屋の空気中にたばこの煙に含まれているヤニがフィルターに付着することで汚れや悪臭の原因になります。ヤニは付着したまま放置しておくと取り除きづらくなるため、フィルター掃除の頻度を増やしてフィルターにヤニが付着したままになるのを避けましょう。
2-3. 小さな子ども・お年寄りと同居している場合
小さな子どもやお年寄りはそれ以外の人と比べて免疫力が低い場合が多いため、とくに気を遣う必要があります。フィルターが汚れていると部屋の空気を十分に取り込めず、室内機の内部を空気の流れが悪くなることで結露の原因となります。室内機の水分をそのまま放置してしまうとカビが繁殖してしまい、同居している子どもやお年寄りの気管支などに悪影響を及ぼすこともあるでしょう。また、子どもやお年寄り以外にも喘息持ちの家族がいる場合には、フィルター掃除の頻度を増やして部屋の空気を清潔に保ちましょう。
2-4. ペットを飼っている場合
ペットがいる場合には家主が外出している場合であっても、一日中エアコンをつけっぱなしにする機会が増えます。それに加えて多くのペットには毛の生え変わりの時期があり、その際空気中にもペットの抜けた毛が漂っており、エアコンフィルターの目詰まりの原因となりやすいのです。そのためペットを飼っている場合もフィルター掃除の頻度は増やす方が好ましいでしょう。